僕(小太郎)の名前

コタロウ君が僕の名前の由来を聞いてきた。僕が交通事故でお姉さんのお友達に助けられたときにお友達の人は僕の世を忍ぶ仮の名前をつけてくれた。Clydeという名前である。結構かっこいい名前だ、まず横文字だ。へへん。ところが、お姉さんが僕の同居人になったときに、日本の名前がいいと言い出した。英語がへたくそだから、l(エル)とかy(ワイ)とか入っている名前はいやだったそうだ。僕の意思は完全に無視され、おねえさんの独断と偏見で僕の新しい名前をつけるというイベントがお姉さんの頭の中で展開しだしたらしい。この間、僕の大切な意見は聞き入れられていないのは言うまでもない。
クライドという名前に反応していた僕を見て、「かきくけこ」からはじまる名前がいい、さらに日本的な名前で僕の顔にしっくり来るもの、ということで、「小太郎」という名がついたらしい。この日記の写真で僕の顔ははっきり写っていないが、交通事故の性で僕の顔はちょっとゆがんでいて、目が結構鋭い。お姉さんは僕の顔はちょっとやくざが入っていると思ったらしく、「ここあ」とか「かみる」だとか言う名前はまったく当たらないと思ったらしい。一瞬「くまごろう」という名前も頭をかすったらしいが、「くまちゃん」と言うあだ名も僕の顔に合わないということで、「小太郎」に決定したらしい。この名前のせいで僕は「こぶとり」とも言われている。だからかっこよくクライドのままでよかったのに。
お姉さんはこんないい加減な理由でつけたのに、アメリカ人たちに「あなたの猫の名前の意味は?」ときかれると
"My first little boy"
などと答えてみなにうけているらしい。まじめに「いい名前ですね、日本語は名前に意味を込められて素敵ですね」などといわれているらしい。お姉さんはここぞとばかりにふんぞり返っていいでしょ、と愛想を振りまいているらしい。僕のおねえさん、顔だとか、「かきくけこ」の音だとか言う本当の理由はどうした?