アメリカ獣医師会の調査

いま、ジョージア大学獣医学部内は、結構緊張した週を送っています。アメリカ獣医師会の調査団が1週間に渡り学校を訪れて、色々な場所を見たり、色々な人と話したりして、ジョージア大学の獣医学部を調査しているのです。これは、ジョージア大学の獣医学部獣医学部として獣医学生の教育を任せてもいい学校か調査しているからなのです。この調査から失格点を受けるとすると、ジョージア大学は、アメリカ獣医師会から獣医大学として認められないということになり、ジョージア大学を卒業しても学生さんは普通に獣医免許がとれなくなってしまうのです(外国の獣医大学で獣医教育を受けた人たちと同じ扱いになってしまいます)。
先週は、学校中大掃除をし、今週は皆調査団との面接に呼ばれています。私も院生として(院生じゃないけれど)、それから研修医として他の人たちとともに呼ばれて面接を受けました。ジョージア大学の教育について、学生の知識について、研修医して受けている教育について、教育病院について、色々きかれました。もちろん獣医学生さんも(代表者ですが)、面接を受け、受けている教育のよしあしを聞かれます。
いや、1週間にわたり、色々な立場の人からこういう調査をして学校の質、そして教育の質を外からも監視しているのですね。なかなかきびしいですが、いいシステムだと感心しました。日本は、こうやって外部の人が、隅々まで教育をチェックするということはないので、わが道を行く大学が多く、獣医師として卒業した学生も、どこまで臨床、研究に従事できる教育を受けているか分からないままに就職してしまうのだと思います。日本の教育制度は、アメリカの外部チェックのシステムを見習う必要があるのではないかなと思いました。国家試験という全国統一の紙の上だけの試験では、やはりどうしたって、受けた教育の違いを埋められるものでなく、アメリカの学校自体をチェックして、獣医教育、そしてそこから出てくる獣医師たちの質を高めるというのは、脱帽ものでした。
日本でも、この制度、受け入れてもらえるようになるかしら。。。