アメリカの獣医大学のシステム

この前の水曜日(4月13日)は行動学科にいた4年生の獣医学生のブロック最終日でした。アメリカでは、獣医になるには、プリベットクラス(獣医学部に受験資格を得るために学部である程度の単位をとらないといけない、ほとんどの人は4年生の学部で学士を取ってから獣医受験をする)を終えてそれから4年間の獣医学部に入ります。獣医学部の3年生まではやれ生理学だ、微生物学だ、解剖学だ、内科学だと机の上と実験室で学んでいきますが、4年生になると全員病院で臨床実習に入ります。ジョージア大学の場合、3週間単位で色々な科を回ってそれぞれの科(小動物内科、小動物外科、眼科など)で実習します。実際に患者を臨床医と一緒に診てどう治療していくか肌で学ぶのです。行動学科にも4年生の人たちが回ってきます。この木曜日は、科変えの日でした。4年生たちが自分の科にいる間、研修医である私たちは、この4年生を教えると言う立場に立ちます。お友達の日記に教えることについてと、どう教えたら学習者が学んでくれるのか、と言う話が出ていました。私も日々、いったい私の生徒たちは3週間で満足いくように学んでいるのか、私はうまく行動学の楽しさや難しさを伝えているのか、と考えさせられます。毎日胃に穴の開く思いですが、教えることって確かに楽しいと感じるのです。でも眼科の研修医が今日少し愚痴っていましたが、4年生の教えた学生が簡単な角膜潰瘍の治療法が分からないと言って緊急で呼び出されたときはがっくりしたと言っていました。基本だと思って教えていた(私にとっては難しいことですが、角膜潰瘍の治療は基本的なものなのだそうです)のに、それが実は身についていなかったと知るのは確かにつらいのでしょうね。私の過去と現在の学生たち、何を学んでくれたのでしょう。