今日は忙しい1日

今日は珍しく3例も症例がありました。獣医動物行動学科は人でいう精神科、あるいはカウンセラー科と似ているので、1つ1つの症例にかける時間が長いのです。初診だと一家族に3時間以上かかることもあり、再診だと1症例に1時間半は時間をとるようにしています。今日は珍しく猫の患者さんが来ました。
午後の猫ちゃんは飼い主さんを攻撃してしまう子でした。家の小太郎も私に噛み付いたりしますが、今日の症例の子は、足首にがっちり噛み付いて大怪我を負わせてしまうほどの攻撃力を持った子でした。最初は飼い主さんの話で、猫の行動と猫のボディーランゲージ(耳が寝ているか、しっぽはどうかなど)がかみ合わないことから、脳神経の障害を疑ったのです。脳神経の獣医さんに診て貰った所、問題なしでした。こちらがほっとして、脳神経は大丈夫なようですと言ったら飼い主さんはがっかりするのです。攻撃行動が脳の異常と思った方が精神的に楽と言う気持ちは分かるのですが、脳神経の方の異常だと、確定診断するのに、やれMRIだCTだとお金もかかるし、治療も大変なのに。。。脳に腫瘍があったなんてことになったら脳外科まで踏み切るのかしら?
結局もっと詳しくお話を聞いたところ、この猫ちゃん人間との正しい遊び方を知らなかったようです。飼い主さんも猫との正しい遊び方、あるいは猫との会話の仕方を知らなかったのです。確かに猫を正しく理解すると言うのは難しく、私も勉強するまで知りませんでした。こんなことを書いたら小太郎にしかられそうですね。僕様のことを知らずに一緒に生活しているのか、って。