獣医学部の卒業式

今日はジョージア大学の獣医学部学生の卒業式がありました。ジョージア大学自体の学部生や院生の卒業式は来週の木曜日なのですが、アメリカの獣医学部は専門学校のような感じで、獣医の学生たちは他の学科や学部の先生や生徒とまったく交流がないので、卒業式に出てくる家族の交通の便(他の学部と一緒だと混むから)やホテルの状況も考慮して1週間前に済ませてしまうらしいのです。
セレモニー自体は非常にアットホームで、学生一人一人の名前が呼ばれ、その人の出身地、そしてどこに就職するかが全部アナウンスされていました。私がいたパデュー大学では、獣医の学生も他の学部生や院生と一緒に広い講堂で卒業式を済ますので、こんな個人個人に重きを置いた式ではなかったのです。UGAの獣医の学生さんのほうがパデューの学生さんよりもラッキーです。
獣医の教授からのスピーチはすばらしいものでした。これから行く先で色々楽しいこと、困難なこともあるだろうけれど、ここに集っている一緒に卒業する人たちはあなたたちの家族みたいな人たちなのだから、お互いに助け合いなさい、というものでした。本当の家族には言えないことなどもクラスメートだった人たちにいうことで楽になるかもしれないし、クラスメートたちはずっと自分の味方であるだろうから、今日までのつながりをこれからも大事にしなさいなどといっていました。
日本の獣医教育はこのアメリカより2年間も長い6年間です。1年生のときに偶然一緒になったクラスメートたちとは6年間一緒に勉強しました。もう卒業してずいぶんたちますが、確かに自分のクラスメートだった人たちには学生時代の感覚で付き合える気がします。困ったときに、獣医としての仮面をかぶらないでも生身の人間として一緒に育っていった仲間として腹を割って話せる気がします。自分のクラスメートたちにとても会いたくなった日でした。