動物のにおいの感覚

Boilerさんから下記のようなご質問が来ました。
Boilermaker EE 『ニオイについて、イヌはヒトに比べてニオイの感度は1000倍といわれていますが、脳内での処理はどうなっているのでしょうか?視覚情報では、眼をつぶっていれば、センサとしての入力を遮断することはできますが、聴覚刺激と嗅覚刺激に関しては、イヌの身になれば、いやな刺激を遮断することは不可能ですよね?何かすごいフィルタのメカニズムがあるのでしょうか?ニオイや音に好き嫌いはあまりないのでしょうか?ニオイや音刺激のストレスで精神病になるイヌはいないのでしょうか?』
これが、脳みそってうまくできていまして、感覚器に入ってくるすべての情報を同じくらいの重みで処理しているのではないのです。私たちの感覚器で強いのは視覚です。私たちの目は目の前にあるすべてのものを脳に送り込みます。だからといって私たちは、歩きながら情報量の多さに混乱するということはないです。それと同じことが動物にもおきていると思います。大切なにおいだけかぎ分けることを自然にしています。私たちも弱いですが、匂いの感覚はあります。たとえば我が家にラベンダーの香りの消臭剤をおいていたとします。家に入った瞬間はラベンダーのにおいがしますが、しばらくうちにいるとラベンダーのにおいは感じなくなります。これは、habituationといって、自分たちに危険性のないまたは情報意味のなくなった弱い刺激に対して脳がまるでないかのように情報を処理することができるのです。ですので、においや音の好き嫌いは確かにありますが、それは強い場合や非常に不快感を与えているものに対してであり、そこらじゅうにあるにおいや音に対して生物はうまく情報をコントロールできる力を持っているのです。
しかし、不快と感じる、あるいは刺激の強すぎる音などが始終まわりにある場合、確かに人間もおかしくなってしまうように、犬や猫にも大きなストレスとなり、そのストレスが病気を引き起こすことはあります。
うまく説明できていればよいのですが。。