セルフサービス

お姉さんは学校で安く買えるサイエンスダイエットの猫メインテナンスライトフードしか僕に食べさせてくれない。実は僕がおねえさんと暮らし始めた頃、毎日下痢をしていたために、お姉さんは色々僕にあうご飯を探したらしいのだ。繊維が多くて数社のメーカーのものしか受け付けられない高級猫である僕の高級な腸はヒルズやユ−カヌバなど、獣医さんが動物病院で出すようなご飯しか食べられないのだ。問題なのは、お姉さんがヒルズのメンテナンスライトしかくれないのでさすがの僕もお姉さんの食事に飽きてくる。
先日お姉さんが学会に行ったときにユーカヌバの猫のご飯のサンプルをもらってきた。青い袋の新しいご飯は、それはそれは、いい香りがするのだ。先日お姉さんが寝室に入った隙に袋を引っかいてみた。お姉さんが音に気付いて、何を思ったか袋を開けて僕にちょっと味見をさせてくれたのだ。あの夜は満月だったのかな?ユ−カヌバのご飯はうまかった。とってもうまかった。もっとほしいと思った。
お姉さんが寝静まってから僕はユ−カヌバの袋のありかを探し、自分で袋を開けて夜中ずっと食させていただいた。うまかった。本当にうまかった。夜中にこっそり袋から直接食べるのがたまらなかった。
翌朝、お姉さんは僕が早朝4時半に食事のおねだりをしないことを喜んでいたが、僕が開けてあげた袋を見たらなんだか凍り付いていた。お姉さん、僕にセルフサービス用のうまい食事をたんまり用意しておいたら僕はもうおねえさんを早朝に起こさないよ。。。(あなたはだからでぶなのよ。。。おねえさんより。)