フィアンセに噛み付く猫

今日来た患者さんは、3歳の三毛猫のクリオちゃん。クリオちゃんは飼い主さんのフィアンセに噛み付くなどの攻撃をするということで、獣医行動診療科に来ました。猫の攻撃行動で多いのは、人間との正しい遊び方が分からず、人間と遊ぶつもりで噛み付きや引っ掻きなどをするケースが多いのですが、今日の症例は、猫の攻撃前の行動やそのときのボディーランゲージが、はっきりせず、遊びからの攻撃もあるけれど、恐怖からの攻撃もあるし、もしかしたら痛みからもあるのではないかというちょっと難しい症例でした。体の左側にこぶらしきものがあるらしいのですが、そのあたりを触ろうとするとひどく攻撃的になるというのも曲者でした。診療の最中猫ちゃんは怖がって獣医に噛み付くということなので、私たちもしっかりとした身体検査はできず、結局今日のところは簡単な身体検査だけで、後で地元の獣医さんのところに行って、鎮静剤を打ってから、しっかりとした身体検査と血液検査などを受けたほうがいいということになりました。
後は、フィアンセさんが体をなでると攻撃をするというので、猫のなで方、どこをなでたら猫は嫌がって、どこをなでられたら猫はいい気持ちなのかという話しをしました。
結局、確定診断ができないまま、いたみがあるのだか、ただの学習による攻撃なのか、分からずに終わらせたので、ちょっと中途半端な気持ちの残る診療日でした。
明日を持って今の獣医学科の4年生はすべてのプログラムが終わり、今週の土曜日に卒業します。みんな、おめでとう!