Bobcat事件

右の写真はアセンズ内にある小さな動物園で飼育されているBobcatの写真です。よーく見ると、2匹いるのです。奥にいるのがダニエルちゃんで、手前がケーティーちゃんです。ダニエルちゃんはずいぶん前からこの動物園に住んでいるのですが、2年ほど前に相棒を失い、日とりぽっちになっていました。そこで、新しいケーティーちゃんが運ばれてきたのです。ケーティーちゃんの検疫期間が終わりに近づき、エキゾチックアニマル科(ペットや家畜以外の動物を扱う診療科)のインターンの先生からいかにしてケーティーちゃんをうまくダニエルちゃんのいる飼育環境にけんかなく入れることができるか、相談を受けました。どうも動物園の管理をしている人は、頑固なおっさんで、自分はワイルドなかっこいい人と思っているらしく、麻酔をかけて、2匹一緒に檻に入れてそのままほっときゃいいなんてとんでもないことを言っていたらしいのです。しかし、行動学上、いきなり新しい動物をそんなワイルドな形であわせたら、殺し合いのけんかになるに決まっています。なので、ゆっくりいきましょうと、色々プランを立てて、提案しました。提案したプランは4日間守られていたようですが、どうも、獣医なんかに色々言われてたまるかと頑固な管理人のおじちゃんは誰にも断りをいれず、檻を空けて2匹を放ったらしいのです。エキゾチック科の先生と私たちは大慌てをしました。
管理人のおっさんは檻を空けてほっといていたらしいのですが、このニュースを聞いて、あわてて動物園まで様子を見に行きました。もちろん放たれたその日はけんかが絶えなかったです。この写真は2匹がけんかしている真っ最中のものです(ビデオからの写真)。しかし、ラッキーなことに、ケーティーちゃん(新入り)がとてもいい子で、すぐに劣勢行動を取るので、大きなけんかになることなく2匹は共生していました。
管理人さんはラッキーなことに2匹のBobcatを治療するために無駄に市の税金と獣医師の時間を使わないですみましたが、このおっさんは困りものです。
どうも昔アメリカでワイルドに野生動物と戦うショーがあったらしく、彼はどうもそのショーの主人公みたいな気になっているそうです。動物に苦痛を与えずに、環境を整えて、より動物、環境そして人に優しい動物園を目指すのでなく、自分が動物を麻酔銃を持って追っかけたい、という人みたいで、全く獣医師の指示に従いません。
何でこんなやつが、動物園の管理しているんでしょうか?